流山のシンボル『おおたかの森』
「流山おおたかの森駅」の名前の由来となった、「おおたかの森」。地元の方はご存じだろうが、この名称、実は駅を建てた際に名付けられた造語だ。
通称は「市野谷(いちのや)の森」と呼ばれているが、そこに中型の猛禽類の一種、オオタカが古くからねぐらとしてこの森に住みついていたことから「おおたかの森」という呼び名が作られた。
その名の示す通り、この森には準絶滅危惧種でもあるオオタカが現在も住み続けており、時折、駅のホームや線路内に降り立ってくることもある。また、上空に目を向けるとオオタカが滑空する姿を見かける、なんてことも珍しくない。
市野谷の森がそうであるように、流山市近隣は人々の生活と自然とが密接に交わる土地として、古くから活用されてきた。およそ1700年前、古墳時代前期から中期の人々の生活の痕跡をとどめる市野谷宮尻遺跡からは、住居跡とともに、数々の生活用具、祭祀に使われたと思われるミニチュア土器などの、珍しい遺品が発掘されている。
人が暮らす土地と、自然とのちょうど中間に存在することで、市野谷の森は多くの恵みを人々へ提供するとともに、畏怖と尊敬を集める特別な土地でもあった。
また、古くからオオタカを飼い慣らして狩りを行う、鷹匠の文化が発達してきた場所でもある。
現在では、つくばエクスプレスの開通に伴い、オオタカの暮らす森は「市野谷の森公園」として24haの土地が県立公園として保護が進んでいる。
オオタカだけでなく、タヌキやイタチの姿も頻繁に目撃され、バードウォッチングの名所となるなど、野生の動物に触れる場所として親しまれている。また、紅葉シーズンや枯葉が舞う季節には見事な景観をたたえ、里山は絶好のハイキングコースとなる。
自然と街との距離が非常に近い、流山市の象徴とも言える市野谷の森。緑と都会との両方に親しむ生活をもたらしてくれているのだろう。

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